イムブルビカ®について

イムブルビカ®を飲むときに注意することは?
(MCLの場合)
服用方法
- ● 4カプセルを1日1回服用します。
- ● コップ1杯程度の水またはぬるま湯と
飲んでください。 - ● 医師、薬剤師に指示された服用方法に
必ず従ってください。

服用時の注意
- ・カプセルをあけて中身だけを
服用しないでください。 - ・医師の指示なしに、自分の判断で服用をやめないで
ください。

飲み忘れた場合
- ・決して2回分を一度に飲まないで
ください。 - ・飲み忘れに気づいたとき、同日内であればできるだけ早く飲んでいただき、
次の日からいつも通りの時間に飲んでください。
多く服用した場合
- ・誤って多く飲んでしまった場合、出血があらわれる可能性があります。
また、多く飲んでしまった場合に、敗血症、ヘモグロビン減少、白血球数減少、疲労、下痢、悪心、便秘、消化不良、胃食道逆流性疾患、喀血、挫傷などの副作用が報告されています。 - ・多く飲んでしまった場合は、使用を中止し、ただちに医師に連絡してください。
服用しにくいと感じたら
- ・カプセルが服用しにくいと感じたら医師、薬剤師に相談しましょう。
- ・多めの水や補助ゼリーなどと一緒に服用する方法もあります。
お薬の飲み合わせによっては、副作用の原因となったり、イムブルビカ®の効果が出にくくなったりすることがあります。他のお薬とイムブルビカ®を同時に飲む場合には注意が必要です。必ず医師や薬剤師に相談してください。また、イムブルビカ®を服用中に他の医療機関で新しく別のお薬を処方される際や新たな健康食品を服用する際などにも、医師や薬剤師に相談してください。
イムブルビカ®と併用してはいけない食品
グレープフルーツを含む食品 | 血中のイムブルビカ®の濃度が上昇し、副作用が強くあらわれることがあります。 |
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品:古くから医療目的でも使われているハーブで、健康食品やサプリメント、ハーブティなどに含まれている場合があります。 | 血中のイムブルビカ®の濃度が低下し、効果が弱まることがあります。 |
イムブルビカ®との併用に注意する必要がある
お薬や食品
魚油またはビタミンEなどのサプリメント | 出血の危険が増加するおそれがあります。 | |
血液を固まらせる 働きをおさえるお薬 |
抗凝固剤、抗血小板剤 | |
HIV感染症のお薬 | コビシスタットを含むお薬、アタザナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル | 血中のイムブルビカ®の濃度が上昇し、副作用が強くあらわれることがあります。 |
HIV感染症のお薬、 新型コロナウイルス感染症のお薬 |
リトナビルを含む配合剤、リトナビルを同時に服用するお薬 | |
真菌(カビ)や細菌による感染症のお薬 | ボリコナゾール、ポサコナゾール、フルコナゾール、エリスロマイシン、シプロフロキサシン | |
吐き気止め | アプレピタント | |
高血圧や心臓のお薬 | ジルチアゼム、ベラパミル、アミオダロン | |
フラノクマリン類を含有する柑橘類:セビリアオレンジ(ダイダイとも呼ばれます。マーマレードやジュースに含まれることがあります)、ぶんたん(ザボン、晩白柚、ボンタン、ポメロとも呼ばれます) | ||
結核、非結核性抗酸菌症のお薬 | リファンピシン | 血中のイムブルビカ®の濃度が低下し、効果が弱まることがあります。 |
てんかんなどのお薬 | カルバマゼピン、フェニトイン |
初めてMCLの治療を受ける患者さんでは、イムブルビカ®と他のMCLのお薬(ベンダムスチン、リツキシマブ)を併用して治療を行います。以下に治療スケジュール例をお示しします。
- このカレンダーは治療スケジュールの一例です。
医師の指示に従い、通院、服薬を行ってください。
これまでにMCLの治療を受けたことのある患者さんでは、イムブルビカ®を1日1回経口投与する単剤療法を行います。
イムブルビカ®は、異常なBリンパ球であるマントル細胞リンパ腫(MCL)細胞を増殖できなくしたり、リンパ節や脾臓に集まったり、くっついたりできなくするお薬です。臓器にくっつくことができなくなったMCL細胞は、各臓器から全身の血液に流れ出て行きます。そのため、一時的に血液中の異常なBリンパ球(MCL細胞など)の数が増加する場合があります。
お薬を飲みはじめた直後は、血液検査の白血球数(リンパ球数)が一時的に増えますが、他の臨床症状・検査所見が改善している限り、病気が進行したわけではなく、お薬が体の中で効いているためなので心配しないでください。引き続き、医師と相談しながら服薬を続けていきましょう。
大切です
イムブルビカ®による治療中は、決められた量のお薬を継続して服用することが大切です。医師と相談して、ご自身に都合のよい服用時間を決め、 1日1回、同じ時間に飲むとよいでしょう。お薬を飲むことを習慣づけて、飲み忘れを防ぐようにしましょう。
服用を続けるためのヒント
- ● たとえば、朝新聞を読むときなど、1日1回、同じ時間に服用するようにしましょう。
- ● お薬を服用した後に、カレンダーに記入するなどの習慣をつけましょう。
- ● 時計のアラームなどをセットして、
服用する時間を忘れないようにしましょう。 - ● 散歩や買い物の前後に服用するなど、
毎日の習慣にしていることと関連づけましょう。 - ● 服用する時間になったら、ご家族や友人に知らせて
もらうという方法もあります。
