イムブルビカ®を正しく理解・使用していただくための情報提供サイト

イムブルビカ.jp

janssen

お役立ち情報患者‐医療者
コミュニケーションのコツ

患者‐医療者コミュニケーションのコツ

「お任せ医療」から
「話し合う医療」へ

最近では、患者さんやご家族の視点からみた医療も変化してきました。
医療の情報源や治療の選択肢が限られていた時代は、患者さんは、医療者の勧めに従うだけの「お任せ医療」で選択に困ることはあまりありませんでした。しかし現在は、検査の内容、治療法やその後のケアも含めて多くの選択肢があり、患者さんの価値観も多様です。治療に対する考え方も異なり、治療内容に注目する方、治療後のケアや生活を重視する方などさまざまです。
多くの情報源をもとに、患者さんから提案や質問をすることも多くなってきました。
このような状況から、患者さんと医療者が対話を通じて、お互いにわかること・わからないことを「話し合う医療」が重要になっています。

これまでの「お任せ医療」
これまでの「お任せ医療」
これからは「話し合う医療」
これからは「話し合う医療」
不安や疑問を伝えて医療者と
よい関係をつくる

医療者は、患者さんやご家族の不安や疑問を知りたいと思っています。それがわかれば、みんなでサポートする仕組みや体制がとれるため、困ったことや、わからないことはためらわずに伝えることが大切です。受診の時に、伝えたいことや質問したいことのメモを持参すると助けになります。伝えるタイミングは、いつでもよいですが、早い時期のほうが選択肢は広くなります。
不安や疑問を伝えることによって、自分の考えがまとまったり、次のステップにつながることもあります。また、対話を重ねることで医療者との信頼関係も強くなります。
受診先の医療機関以外にも、「がん相談支援センター」の相談窓口や患者会・患者団体などでも相談したり、アドバイスを受けることができます。

医療者と良い関係を作るには
医療者と良い関係を作るには

「患者必携 がんになったら手にとるガイド」
(国立がん研究センター がん対策情報センター)より

冊子「患者必携 がんになったら手にとるガイド」、「患者必携 私の療養手帳」をPDFファイルで読むことができます。
https://ganjoho.jp/public/qa_links/hikkei/hikkei02.html(閲覧:2023-08-17)

  • ●(参考)「がん相談支援センター」

がん対策基本法に基づいて、質の高いがん医療を行う体制を整えた医療機関として、全国にがん診療連携拠点病院が設置され、全国でおよそ420カ所の施設が指定されています。
がん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」の相談窓口では、研修を修了した専門の相談員が、病気のことや治療のこと、副作用のこと、お金のことなど、担当医に聞きにくいことにも対応してくれます。
その病院にかかっていなくても、患者さん、ご家族、地域の方々はどなたでも無料で相談することができます。
お近くのがん相談支援センターは、がん情報サービスのサイトから調べることもできます。

https://ganjoho.jp/public/consultation/cisc/index.html(閲覧:2023-08-17)

本人が「話さないと伝わらない」副作用

新しい薬を使う際、効果としての主作用を期待する一方で、副作用の心配もあります。
副作用には、自分でわかる副作用と検査でわかる副作用があります。採血など、何か検査によってわかる副作用は、結果を見れば担当医が気づきますが、治療を開始して比較的早期に起こる副作用(吐き気、動悸、便秘、かゆみ、食欲がない、だるいなど)は、本人が言わなければ、担当医や看護師、薬剤師にはわかりません。副作用以外にも、治療の不安やお金を含めた心配事などは、言葉にしない限り伝わらないため、まずは、口に出して伝えることが大切です。

医師に受けたい治療を
相談する時のポイント

受けたい治療がある場合や、担当医に勧められている治療とは別の治療に興味がある場合に、一番大切なのは担当医に相談することです。相談する前には、希望する治療について情報源を確かめたり、学会などが作成している診療ガイドラインを調べたりして、その信頼性を確認することができますが、多くは医療者や専門家向けですので無理して読みこなす必要はありません。
担当医に聞きにくい場合、看護師や薬剤師に聞くこともできます。答えられる範囲で教えてくれたり、担当医への話し方や問いかけ方のアドバイスがもらえる場合もあります。

医師に受けたい治療を相談する時のポイント
専門職種がチームで患者さんや
ご家族を支えます

これからのがん治療は、必ずしも医療者からサービスを提供されるという受け身のものではなく、患者さんも病気との向き合い方を見つけ、主体的に医療者のサポートを得ながら過ごしていく、ということが大切です。
患者さんやご家族の支援にあたっては、治療から療養生活に至るまで、総合的にチームで行います。担当医だけではなく、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、管理栄養士、リハビリ専門職など、それぞれの分野の専門家がチームとなってサポートします。生活面を含めて、心配なことがあればスタッフに伝えることが、ご自分のためにもなります。

それぞれの分野の専門家がチームで患者さんとご家族を支えています
それぞれの分野の専門家がチームで患者さんとご家族を支えています
これからのことを考える
-アドバンス ケア プランニング

患者さんのこれからのことを「考える」「話し合う」ことは、これからの過ごし方に関わります。
今までの人生の過ごし方を踏まえ、これからどう過ごしていきたいかの「希望」を考えることが、話し合うきっかけになります。その話し合った内容について、お互いに「納得」し、周囲に「伝える」ことで、次の行動や将来に備えることができます。

これからのことを「考える」「話し合う」
アドバンス・ケア・
プランニングとは
将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、患者さんを主体に、そのご家族や近しい人、医療・ケアチームが、繰り返し話し合いを行い、患者さんの意思決定を支援するプロセスのことです。
患者さんの人生観や価値観、希望に沿った、将来の医療及びケアを具体化することを目標にしています。

参考:日本医師会. 終末期医療 アドバンス・ケア・プランニング
(ACP)から考える.2018年4月
[https://www.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20180307_31.pdf]
(閲覧:2023-08-17)